パニック障害は、突然めまいがしたり、胸がドキドキしたり、息が苦しくなっ たりといった身体の症状とともに、激しい不安が発作的に繰り返し起こる病気 です。決して珍しい病気ではなく、100人中1〜2人にみられます。 動悸や息苦しさのため心臓や呼吸器の病気を疑いがちですが、医師の診察を受 けても身体的にはどこも異常がみられないのがこの病気の特徴でもあります。

しかし近年、パニック障害は”脳内の不安に関与する神経伝達機能に乱れが生じて起こる異常”であることがわかってきました。”気のせいではなく、身体の不調と同じ病気であること”を正しく理解し、治療にあたることが大切です。きちんと治療すれば必ず治る病気です。

 パニック障害の主な症状
めまい・はきけ・息がつまる・胸がドキドキする・身ぶるいや手足のふるえ・ 死ぬのではないかと思うほどの恐怖感 などの症状が発作的に、繰り返して起こります。 症状が何回も起きると、「また発作が起こるのではないか」「外出先で発作が 起きたらどうしよう」などという不安が強くなり、日常生活がスムーズに送れなくなります。またゆううつな気持ちが続くこともあります。

 パニック障害の治療
薬物療法では症状を抑えるために、脳内の神経伝達機能のアンバランスを調節する薬物を使います。この薬物はのみ始めてから1〜4週間しないと効果が現れないため、根気よくのみ続けることが大切です。

 ご家族や周りの方へ
パニック障害は”気のせい”で起こるのではなく”身体的な病気”であることを理解し、温かく見守ってあげることが大切です。無理なはげましや外出に誘 うことなどがかえって逆効果になることもあります。パニック発作が起きたときは、そばにいて安心感を与えるようにしてあげてください。 適切な治療によって治りますので、ご家族の方もあせらずじっくりとバックアップをしてあげましょう。

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